オーガニックコットンというと、自然に優しい、人に優しいという印象を与えますが、本当にそうなのでしょうか？

 

徹底的に調べた結果、私のオーガニックコットンの認識が変わりました。

 

ベビー用品は、オーガニックコットンで優しく赤ちゃんを包んであげたいというママ、パパが多いと思いますが、実情を理解したうえで、正しいものを選んであげましょう。

 

オーガニックコットンとは？

オーガニックコットンとは、３年以上、農薬を使っていない土地で育てられたコットンのことをいいます。オーガニックコットンの認証機関で、オーガニック認証がされていないとオーガニックコットンという名前は使うことができません。

 

オーガニックコットンは、コットンの種類、品質には依存しないもの。どのように育てられたかだけを区別するだけのものです。

 

オーガニックコットンのメリット・デメリット！

オーガニックコットンのメリットは、生産者が農薬を使う必要がないことで生産に従事している人の健康を害することがなくなることです。また、うまく育てることができるノウハウがあるなら、土地をやせ衰えさせずに、継続的に一定以上の収穫を生産を管理する人が得ることができます。

 

一方で、オーガニックコットンのデメリットは、オーガニックコットンの生産ノウハウが難しいことです。どこの地域でも適用できる生産ノウハウが浸透していないので、天候不良や害虫、農地の栄養素不足などが起こったときに、生産の激減に見舞われやすく、生産管理者の収入の悪化に繋がってしまいます。

 

消費者にはオーガニックコットンのメリットはなし？

 

 

ベビー服や子供服にオーガニックコットンと表示されているものを見つけると、体に優しい素材なのではないかと勘違いすることがあります。しかし、実際には、体に優しいものかどうかはきちんと調べなければわかりません。

 

なぜなら、生産された綿花は、オーガニックコットンを使っていたとしても、綿花から製品を作るまでの工程で、洗浄、脱色、染、プリント、縫製のいづれかの工程で、化学薬品をつかっていたり、非オーガニック製品の工程と同じ製造設備を使っていることがほとんどなのです。

 

オーガニックでない製品と同じ製造設備を使うと、農薬や化学薬品で汚染されることがあります。

 

そのために、オーガニックコットンの製品が、無農薬で化学薬品を含まないということは、ほとんどありません。

 

また、オーガニックコットンの製品は、オーガニックコットンを使っているけれども、化学薬品を使っていないわけではないものが多く、特に、アトピー性の肌を持つ人は、オーガニックコットンだけど、オーガニックでもアトピーの改善に繋がらないことが多いのです。

 

消費者に残ることは、オーガニックコットンを購入したという自己満足だけなのです。

 

化学薬品を使っていないオーガニックコットンの製品はあるの？

 

 

化学薬品を使っていないオーガニックコットンの製品はあるのかというと、限りなくないといえます。

 

一つの会社が綿花栽培から服の縫製までを担っているところはありません。

 

製造部材、原料を購入する時に、GOTSなどのオーガニック認証を選べば、信頼を付加させることはできます。その認証があるので、トレーサビリティが確保できていると、製造会社は言いますが、実際には、必ずしもその通りになっているわけではありません。

 

なぜなら、GOTSのオーガニックコットンを購入していても、GOTSなしでも、工場でGOTSの認証を得ることができれば、GOTS認証の製品になるためです。

 

原料を作っている生産地も、工場も、GOTS認証を得るためには、書類と申請料を払うだけで、簡単な審査が通り、GOTS認証を得ることができるのです。

 

製造過程で、化学薬品を使っていても、黙っていれば分かりません。外注に出した先がオーガニックのものだけを取り扱っている保証もありません。実際に、エコフレンドリーな素材ならば、オーガニックではない原料を使っていても、オーガニック認証は通ります。

 

エコフレンドリーというのはすごく便利な言葉で、製造過程で有害物質を発生したとしても、エコフレンドリーな素材です。プリントに用いる原料はそんなものばかりです。

 

また、認証でも９０％とか９５％以上オーガニックコットンでないといけないということで、１００％ではありません。製造工程では１００％オーガニックなどという場合もありますが、実情は、正確に把握できていません。

 

オーガニックコットンだから柔らかいは嘘？

オーガニックコットンだから柔らかいとか、肌触りがいいというのは、嘘です。肌触りに関係するのは、主に綿花の種類や綿花のグレード、製造工程です。

 

オーガニックコットンの生産量は全綿花の生産量の１％にも満たない量です。現実には、オーガニックでないコットンだと、様々な種類の綿花が生産されています。

 

つまり、適切な品種で品質の高い綿花を用いて適切な工程を使って洋服を作れば、最高品質の肌触りの洋服ができます。

 

出来上がった製品には、オーガニックとオーガニックでないものの違いはありません。

 

つまり、綿花の種類や製造工程で、商品のクオリティの差がでてくるのです。

 

だから、エルメスやプラダなどの商品は、最高品質の素材で、きっちり管理して商品を作っているので、途上国で製造しても、高品質で値段が高くなってしまうのです。

 

ほとんどの製造業者は嘘をつく！

 

 

ほとんどの製造業者は、オーガニックコットンの実情を理解しています。認証機関は、お金を出して申請するだけで、認証番号が与えられるということをです。

 

なので、言葉では平気で嘘をつくし、「オーガニック認証を取得している商品だ」「オーガニック認証を取得した工場だ」と自信をもって主張し、商談で訪れた相手を信用させて、言葉を信頼した会社が、認証のある安心できるオーガニックコットンの商品として消費者に販売しているのです。

 

工場内で何をやっているかはブラックボックスです。日本に輸出して検査に出したら高濃度の薬品が検出され、輸入禁止なんてこともありえるようです。そして、検査にパスしたものは、薬品の濃度が基準値以内の商品ならば、流通のための品質には問題ないので、普通に販売されます。

 

生産者から販売まで、信頼関係に基づく業界というのが一般的なようです。

 

ちなみに、生産に重視している人と仲良くなってくると、本当のことを言ってくれる人もいます。しかし、出張で見に来た会社の人なら騙され続けかねません。

 

オーガニックコットンとオーガニックでないコットンの違い

オーガニックコットンとオーガニックでないコットンの違いは、ほとんどありません。

 

除草剤、枯葉剤などを使って栽培した綿花であっても、綿花の中には、ほとんど残留農薬は残りません。

 

なので、綿花を採取した時点で、両者の違いはほとんどないのです。

 

つまり、オーガニックコットンは、消費者にとってはほとんどメリットはなく、ケミカルフリーで洋服を作っているかどうかが、アトピー肌のような敏感な人にだけ、違いが分かるのです。

 

ちなみに、衣料品によるアトピーの症状を和らげる方法として、沸騰させた熱湯で服を煮詰めることが知られています。

 

オーガニックコットンで作れる製品が限られる？

 

 

オーガニックコットンで作られる製品は、基本的に限られます。なぜなら、多くの綿花の生産者が、販売が確保されるオーガニックコットしか製造しないためです。

 

販売が確保されるオーガニックコットンが多いのは、タオル用のものや、ベビー服に使われるもの。

 

それらの生地に合わせた繊維長の種類のものばかりが生産されています。あまり、高価なものではなかったり、販売価格に合わせて、オーガニックコットンのグレードを下げることもしばしば行われます。

 

そして、高級シャツに使われるような繊維長の長い綿花はほとんど作られません。オーガニックコットンでない繊維長の長い綿花自体の値段も高いためオーガニックコットンでコストをかける必要性がなく、需要がないのも、作られない理由です。

 

オーガニックコットンで作った洋服の種類が限られるのは、オーガニックコットンの綿花が栽培される種類が少ないためなのです。

 

縫製用の糸も同様。丈夫な繊維長の長いオーガニックコットンの栽培が少ないです。なので、縫製の糸は、オーガニックコットンを使っていないなんてことも、必要な糸の生産量が少なかったり、商品体がないためなのです。。

 

無添加無農薬のオーガニックコットンベビー服の見分け方！

オーガニックコットンでケミカルフリーなものを購入できるかどうか保証はありません。

 

購入者の自己満足だけになります。購入したい商品を販売する会社を、どれだけ信頼できるのかだけが、その商品をも分ける方法です。

 

ほーめページなどで、発信している情報を確認して、見極めることが重要です。

 

相当頑張ると、オーガニックコットンを生産している農地から、糸を作り出す設備、自然素材の染料・プリント材の開発、オーガニック専用縫製の確保まで行うことができます。

 

自然素材の染料・プリント材で、ビビットな色のものはあります。開発期間とコスト面で、通常は、そういった技術は使われないし、見向きもされない現実があります。

 

あなたが選ぶ商品を販売する会社が、シッカリと実情を理解してオーガニックコットンのを販売している会社なのか、作っている会社なのか見極める必要がありますね。

 

会社のホームページを見れば、一つの指標になります。過剰なマーケティングの言葉を並べている会社はオーガニックコットンは使っていても、製造過程では、薬品を使用していますね。

 

オーガニックコットンのベビー服、子供服は安全？

 

 

現状で、オーガニックコットンのベビー服、子供服と販売されているものは、オーガニックコットンを使っていると思いますが、化学薬品を使っていないものではありません。

 

もし、野菜、草、木などの染料のみを使って色を入れた洋服を選びたいのなら、販売会社や製造会社に確認し、得られた情報から判断するようにしましょう。

 

もし、フェア トレードとか、エシカルとか、言っているようなら、期待したものではない可能性が高いです。

 

言葉自体が、利益追求団体が作った言葉であり、都合のいいマーケティングの言葉です。Fair Trade認証を使っている企業は、提出できる書類だけ審査を通る形で申請して認証を得ます。

 

認証を得れば、安心して購入する人はたくさんいますから。。。

 

日本で流通しているオーガニックコットンのベビー服、子供服は、肌触りがいいとか、無添加で化学薬品を使っていないものを意味しません。オーガニックコットンの綿花を使っているということは意味しています。ただし、普通のコットンの製品と、同じ品質なのです。

 

もし、オーガニックコットンの洋服の製造、販売業者が、購入した際の認証だけを信じて宣伝しているならば、化学薬品を使っていないという保証ではないのです。

 

オーガニックコットンのベビー服と子供服の値段と品質！

これまで見てきたように、オーガニックコットンを使っているからと言って、化学薬品を使って作っていないことではないことは分かったと思います。

 

また、大手の洋服メーカーの製品は、オーガニックコットンだからと言って、値段が高いわけではありません。

 

大手企業の場合、オーガニックコットンで値段が安くなっているのは、大量に発注することでコストを下げることができるのです。

 

コットン綿花の品質は、オーガニックでも、なくても変わらないないので、各プロセスの工程を低コストのものを選ぶことで、価格を抑えることも可能です。大手の場合には認証を取得する必要性がないので、結果的に安く製造できるのです。

 

一方、GOTSを取得して小規模のロットで生産するなら、値段は、高くなりがち、かつ、品質も安定していないことが多い。

 

それは、品質が安定しない小規模の工場で作っていることも挙げられるんです。品質が悪いのにも関わらず、生産側で、要求されるクオリティを製造できると主張し、認証というラベルだけで生産を受ける工場がたくさん存在しているため、品質がばらつくのです。

 

また、フェアトレードとかエシカルというマーケティングの方法のために、未熟なクオリティなのに、味がある、一点一点手作り、と言うことで、低クオリティのものが高い価格で売られることになっているのです。

 

フェアトレード・エシカルの商品の品質が悪いと感じるのはこのためなんです。

 

Fair Trade、エシカルなど、プラスアルファで、マーケティングの言葉が付け加えられているならば、値段に応じた商品は得られない可能性が高いのです。

 

赤ちゃんに納得のいくものを選ぶ！

 

 

生まれてくる赤ちゃん、ベビーのための、こだわりを持ったベビー服を買おうと思ったときにオーガニックコットンのベビー服は選択肢の一つになると思います。

 

しかし、上記のように、日本で購入できるオーガニックコットンのベビー服は、体に優しいというよりも、売るためのマーケティングの言葉の言葉になっています。

 

オーガニックコットンという言葉に惑わされず、情報をシッカリ見極めたうえで、調べたうえで選ぶようにすることをおすすめします。

 

ホームページを見ると、自社で綿花栽培から、染、プリント、縫製まで調べていて、管理仕様としているところは、情報がたくさん出ています。

 

逆に、一般的な写真だけだったり、認証機関を売りにしているところは、自社では管理せず、丸投げしている証拠です。オーガニックだからとあまり期待しないほうが良いでしょう。

 

認証機関は、ないよりはましだけど、どこで、どの会社が製造を受け持ったのか分かっていて、不正をしていないと分かるところでないと、期待しているものは出てきません。

 

なので、期待された情報が得られない場合には、オーガニックでないものを選ぶことをお勧めします。

 

実体験で、GOTSの認証を得ている工場の外注先のプリントをしている工場に行ったら、バッチリ合成したプリント材を使っていました。プリント材は、混ぜるものによっては有害物質が発生するものがありました。何がオーガニック１００％でGOTS認証なのでしょうかね。

 

そんな経験もあり、ホントにいいものを選ぶなら、購入したいと思っている商品の販売している会社のオームページなどをシッカリ調べて、納得いった上で選ぶようにすることが大切だと認識できたのです。

 

アトピー肌・敏感肌の人・本物を追求する人には？

アトピー肌や敏感肌の人は、オーガニックでないコットンの服を着た場合に、肌が赤くなってしまったり、かゆくなってしまいます。オーガニックと書いてあっても、ものによっては同じように問題が生じてきてしまいます。

 

そんな人だからこそ、安全で安心できるものを選ぶために、徹底的に情報を調べて、オーガニックで化学物質の使っていないものを探してみましょう。

 

綿花から染、プリント、縫製するものまで、徹底的にこだわって作っている会社もあります。

 

そういった製品は大量生産されないため、価格が高めになってしまいがちですが、高品質です。

 

オーガニックコットンでおしゃれな色やデザインのものは少ないです。しかし、それは、野菜や草木で染めてプリントしているから色がでないのでありません。

 

売れる市場がないことが原因で、自然素材の染料、プリント材の生産者が撤退して数が少なくなってしまっているのです。ちょうど、日本の技術力のある町工場が廃れていくように。

 

これは、インドなどのオーガニックコットンの生産が盛んな地域でも同じ傾向なのです。

 

なので、徹底的にこだわって、オーガニックでおしゃれなものを探したい人は、会社を探してみましょう。

 

もう少しでたどり着きそうです。

 

まとめ

オーガニックコットンの真実を徹底的に調べたり、体験したり、知ったりしたことをまとめてみました。

 

オーガニックコットンでも、オーガニックでない通常のコットンの製品でも、製造プロセスやプロセスに用いる原材料は、同じです。

 

あなたがベビー服を購入する場合や、贈り物としてプレゼントする場合には、実情を理解したうえで、オーガニックにこだわるのではなく、気に入ったもの、気に入りそうなものを選ぶようにすることをおすすめします。

 

オーガニックコットンだからと言って、現実には、いいものは少ないです。デザインまで良いものは、ほとんどありません。

 

fairtradeとかエシカルなどといったマーケティングの言葉を信じるのではなく、自分を信じるようにしましょう。